ルーシーダットンとは、ざっくりと言えば、タイ式ヨガです。

その昔、森に入って修行する修行僧（ルーシー）が、その長時間の瞑想によって、強張った筋肉などをほぐすために、考えたストレッチ体操です。

ルーシー・ダッ(ト)・トンというタイ語は、ルーシーは「仙人」、ダッ（ト）は「曲げる」、トンは「自分」を意味します。 

このストレッチ体操は、頭の先から足の先まで、すべての筋肉を刺激し、その働きを促進し、血液循環を良好にさせます。

そして、筋肉に蓄積させた老廃物を排出し、新鮮な酸素を供給し、筋肉の凝りや痛みを解消させます。

関節の動きを滑らかにし、胸の筋肉や肋骨の運動は、肺の動きも良好にします。 

インドのヨガは、瞑想し悟りに至る準備体操ですが、ルーシーダットンは、インドのヨガのような激しいなポースがなく、悟りの哲学もない、一般的な老若男女が、誰でも行える健康ストレッチです。
かつてのタイの王様は、国民の健康を願って、寺の境内にルーシーダットン像を作られました。
なぜルーシーかと言えば、当時のルーシー（仙人）とは、当時のタイ人にとって、智慧と徳を兼ねそなえたグル（導師）として、尊敬と畏敬をもって接していた存在だったからです。
寺に集まった、庶民は、そのような尊敬の眼差しで、ルーシーダットン体操を行ったのです。
ルーシーダットンは、今から十年以上前に、日本人の仕掛け人がいて、小顔になるとかの「美容のルーシー」として日本でブームになりました。
当時タイでも日本人をターゲットにしたクラスがいっぱいできましたが、日本ブームも去り今ではほとんどなくなりました。
その仕掛け人が「ルーシーダットン」という名称を、日本で商標登録したので、タイと日本との国際問題になり、タイでも大騒動になりました。
商標登録は取り消されましたが、タイでも国家の財産として、政府や厚生省がルーシーダットンを、クールタイとして、盛り上げようという動きが盛んになりました。
結果的には、創造力のない役人たち企画なので、さっぱり盛り上がりません。
どこでも同じですが、国産品には興味が薄く、インド生まれだが、アメリカでライトにリメイクされた舶来物のヨガを好みます。
タイではタイ伝統医学のストレッチ体操として医療の現場で患者に指導しています。
CCAでは、オリジナルな素朴なヨガとして落ち着いたルーシーダットンを、15年以上粛々と、教えています。
細かいことに神経質にならず、誰でもできるSDGｓの健康ストレッチ「田舎者のヨガ」として、今だからこそ、ご愛顧ください。
※田舎者とは、Ｌｏｃａｌローカルの可愛いい訳語です。